サーチアーキテクチャ 「さがす」の情報科学

この本は検索エンジンの検索の基本的な考え方とより使いやすいエンジンに仕立てるかという差別化の視点で検索ロジックやインタフェイスなどについて解説しています。ただし、数学的な論理体系とか、実装のための技術解説などと言った解説ではなく、図を多用しての概念説明が大半です。前半の1,2,3章はデジタルデータの検索ということから離れて、そもそも人間の知的活動において「さがす」というのはどうういことなのかということの
考察です。検索履歴をもとに、個人にあった検索結果を分析し、さらにビジネスにおける、検索という行為について行動分析をしています。なんの役に立つかはともかくとして、こういうデータはこれまであまりお目にかかったことがなかったので、大変興味深く読ませてもらいました。「ツールだけでは探せない」と題して、これまでのアルゴリズムではうまくさがせない、セマンティックな関連付けに対応する検索技術についてトレンドを概説して締めくくっています。


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