ザ・シンプソンズ MOVIE

ザ・シンプソンズ MOVIEを見ました。
ザ・シンプソンズ MOVIEは1989年にアメリカで放送されて以来、いまでも驚異的な人気があり、アメリカのアニメ史上最長寿を誇っているザ・シンプソンズのアニメシリーズが映画化されたのだが、もうオープニングから針が振り切りまくったギャグの連打。いきなり観ている観客までコケにする毒のあるユーモアには吹き出さずにはいられないという感じ。もともと30分枠のTVドラマでも政治や宗教問題からお手軽ゴシップまでタイムリーな様々な話題が取り入れられていたが、今回取り入れられたのは全世界で話題になっている環境問題だ。
アメリカの田舎町スプリングフィールドで暮らすシンプソン一家。ある日ダメ親父のホーマーは、バーガーショップで助けたブタを飼い始め、一風変わった愛情を注ぐように。が、街の湖がもう少しでとんでもないことになるギリギリまで汚染されていたのに、ホーマーは忠告を聞かずにブタのフンを大量に捨ててしまう。そのせいで湖は完全に限界を突破。事態を重く見た政府は街全体を封鎖することにしてしまう……。
こんな物語の中に危機的状況に訪れた中での家族の絆などを取り入れ(でも決して感動的な方向ではないが)、家族問題なども描きつつ、実にストレートに環境問題にもがっしり切り込む。そのテーマ性と相反する毒ユーモアのスレスレなサジ加減はまさに職人技の粋。TVアニメで裏打ちされた自信が映画で思いっきり花開いた傑作だ。
ザ・シンプソンズをどうせ見るならザ・シンプソンズ MOVIEだけではなくザ・シンプソンズにシリーズも見たほうが良いです。